水のコラム
水道管から「ブーン」と音がする!異音の原因とは?
長年使った水道管から突然「ブーン」と音が聞こえることがあります。これは、水道管に使用されているパッキンの劣化や消耗による異音です。放っておくと、シンクの水漏れに発展する場合があるため、音が聞こえたら必ず対処する必要があります。
本記事では、水道管から発生するさまざまな異音の原因を解説した上で、適切な対処方法などをご紹介します。
目次
水道管から「ブーン」と異音がする原因とは
蛇口を開いた時に水道管から「ブーン」という音が出る原因には、長期間における蛇口の使用によるパッキンの経年劣化や消耗が挙げられます。クッションのような役割を持つパッキンが劣化することで、蛇口の金属部分がこすれるようになり、異音が発生します。
そのままパッキンを交換せずに異音を放置しておくと、やがてパッキンの劣化部分から水漏れが起こることがあるため、異音が聞こえたら早めにパッキンの交換を検討しましょう。
パッキンにはさまざまな種類があるので、あらかじめパッキンの種類を把握しておくことで、作業がスムーズに進むでしょう。
ここでは、水道パッキンの種類について解説していきます。
「ブーン」以外の異音についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、異音でお悩みの方はご覧ください。
①平パッキン
平パッキンは、穴のあいた硬貨のように平たい輪の形状をした状態のパッキンです。
水道パッキンの中において定番のタイプです。
主に給水管の接続部分に使われることが多いパッキンとなっています。
②Oリング
「O」の形状のパッキンをOリングといいます。
全体的に丸みを帯びたリングとなっており、シャワーヘッドの根元部分など、さまざまな箇所で使用されています。
③三角パッキン
三角パッキンは、表面は円形ですが、パッキンの断面が三角形になっているパッキンです。
このパッキンは、蛇口のハンドル下のナットにちょうど合うようにできています。
三角パッキンを取り付ける時には、パッキンの他に金属製の「パッキン受け」という部品を併用します。
④Uパッキン
Uパッキンは、円形のパッキンですが、輪の上部に溝が彫られており、断面がUの字の形をしているパッキンです。
このUパッキンは、主に蛇口の水が出る「吐水口」の根元に使用されています。
Uパッキンは別名「自在パイプ取付パッキン」とも呼ばれています。
⑤コマパッキン
コマパッキンは、おもちゃのコマと同じ形状をしており、水道のハンドルに使用されます。
ハンドルをひねるとコマパッキンが回転しながら下降し、水の通り道をふさぐ仕組みです。
このコマパッキンは、ゴム製のパッキン部分と、金属製の部品とが一体化しています。
コマパッキンは別名「ケレップ」とも呼ばれています。
「ブーン」以外の異音の原因とは
水道管の「ブーン」という異音についてここまで解説してきましたが、そのほかにも異音の種類はいくつかあり、原因もさまざまです。
ここからは、「ブーン」という音以外に水道管からする異音について解説します。
①ウォーターハンマー現象が起こっている
水を使い終わって蛇口を締めたときに、壁や床から「ドーン」または「ゴン」という衝撃音が聞こえる場合があります。これらの異音は、「ウォーターハンマー現象」または「水撃」といわれています。
この異音が発生する原因は、水がパイプを流れていく際に蛇口を締めることで水が突然止められることによって、勢いよく流れた水が水道管の内部にぶつかるためです。
「ウォーターハンマー現象」は、食器洗浄機や全自動洗濯機などについている自動給水装置によって起こります。この現象による衝撃が何度も繰り返されることにより、水道管の内部にひびが入るなどの損傷による水漏れの恐れがあります。損傷を防止するためには、元栓を少し締め、水の勢いを弱めることが効果的です。
②水道管が詰まっている
「ピー」「キーン」などの音は、ストレーナーや逆止弁などにゴミが引っかかっている場合にも、同じような音が鳴ります。逆止弁は水とお湯の逆流、ストレーナーは配管内へのゴミの混入を防ぐ作用がありますが、これらにゴミが詰まってしまうことにより音が出る場合があります。
水道管から逆止弁やストレーナーを取り外し、各パーツに詰まったごみを取り除くことで改善が見込めるでしょう。
③水道管に亀裂が入っている
配管や床から「シュー」とまるで噴き出すような音が聞こえたら、水道管に亀裂が生じていたり、破損していたりする恐れがあります。
水道管に亀裂が入ると、その部分から水漏れが起こり、損傷の悪化だけでなくカビも発生するため、早めの修理が必要です。
水道管から異音がしたら故障のサイン
蛇口をひねった際に蛇口や床から異音が少しでも聞こえたら、水道管のどこかが故障している大事なサインだと思いましょう。
しかし、異音にはさまざまあるため、具体的に何が原因かを突き止めることはなかなか難しいとされています。一人で判断せずに、水回りの専門修理業者に頼りましょう。専門の修理業者であれば、すぐに原因を解明・修理が可能なため、水道管の早期解決につながります。
水道管の異音を放置するリスク
蛇口から異音が聞こえるようになっても、そのまま放置しておくのはおすすめしません。
原因がパッキンの経年劣化の場合、放っておくとさらにパッキンは劣化し、水漏れにつながることが多いためです。どんなにわずかな水漏れであっても、漏れた分の水道代が加算された請求額になり、支払いの点においても大きなリスクになります。
また、異音の種類によっては、蛇口からの異音が一時的ではなく継続的に聞こえるものもあります。この場合、水道管の亀裂など深刻な事態に陥っている恐れがあるため、すぐにでも専門業者に連絡しなくてはいけません。水漏れは、漏電やシロアリの被害など別の被害にもつながる場合があるため、なるべく早い対応が必要とされます。
水道管から異音がする際の対処方法
水道管から異音がする場合は、放っておかずになるべく早い対応が必要と解説しましたが、実際に異音が聞こえた際にはどのように対応すればよいのでしょうか。
それぞれのパターン別に、対処方法を詳しく解説します。
①パッキンの劣化の対処法
「キーン」「ブーン」「ガタガタ」などの高い、もしくは低い音がする場合は、蛇口や配管の中にあるパッキンの劣化の可能性があります。パッキンは、蛇口の開閉や金属部品の隙間を埋めるためのゴムでできたパーツで、長期間の使用で経年劣化します。
最初は音だけ聞こえますが、劣化が進行すると水漏れの発生も引き起こします。
パッキンは複数使われていることが多いので、どこから音が聞こえているのか確認し、場所を特定した上でパッキンの交換が必要です。
②ウォーターハンマー現象の対処法
「ウォーターハンマー現象」は、蛇口よりも圧力がよく変化するレバー式の蛇口で起こる不具合で、食器洗浄機や全自動式洗濯機などの家電で発生する現象です。
この場合は元栓を少し締め、水の勢いを弱めることで症状の解消が見込めます。
③水道管の詰まりの対処法
蛇口や配管の中から詰まったような音がする場合は、配管内を掃除することで改善できます。
まずは作業の前に止水栓を閉めた上で、ドライバーやモンキーレンチを使用し、蛇口や配管を分解します。
その後、詰まりの原因になる逆止弁やストレーナーを外し、古い歯ブラシなどを用いて汚れや詰まりを洗いましょう。
④水道管の破損の対処法
水道管の亀裂や破損は、悪化する前に急ぎで解決した方が良い案件です。
素人には対処が難しいため、専門業者に依頼して解決することをおすすめします。
個人で修理が困難な場合は修理業者へ依頼
水道管の異音に対処する方法はそれぞれありますが、ウォーターハンマー現象以外のケースは専門の知識や技術がない限り、実際にやるのは難しいでしょう。
また、下手に手を付けることで、症状が悪化し大きな破損を招く恐れがあります。
そのため、自分で修理しようとするのではなく、なるべく専門の業者に相談することをおすすめします。
水道管の修理は国に定められた資格を取得した人だけができるため、スムーズに修理を依頼するためにも、水道管が故障している旨も忘れずに伝えるようにしましょう。
水道管の修理業者の選び方
水道管の修理業者はたくさんありますが、中にはどの修理にも対応できる業者と一部の修理しか対応できない業者があります。
修理業者を選ぶ場合は、以下の2点をよく確認しましょう。
①水道局指定業者か確認する
水道管から音が聞こえた場合に業者に相談する場合は、業者が水道局から指定された業者であるかどうかを必ず確認しましょう。水道管の修理には技術が必要であり、修理をお願いする場合は、その技術を取得していると認定されている業者に頼む必要があるためです。
また、水道局の指定業者は「指定給水装置工事事業者」と呼ばれており、指定業者になるには、決められた国家資格の保有など、いくつかの条件が必要となります。
私たちが水道管から異音を聞いただけでは、実際にどの部分にどの程度の問題が生じているのかは分かりません。
水道局指定業者でない場合は、対応できる内容が限られるため、配管の修理の規模によっては、途中で違う業者にお願いしないといけない場合もあるでしょう。そのため、知識や対応できる作業が多いだけでなく、経験や実績が伴っている指定業者にお願いすることが一番です。
②施工実績を確認する
水道業者は、施工実績を確認して選ぶことが大切です。
以下のポイントを基準に選ぶことで、より良い水道業者を見つけられるでしょう。
- 問い合わせへの対応は早いか
- 施工の技術と実績が伴っているか
- 対応は丁寧にしてくれるか
- 見積もりは分かりやすいか
業者の技術と実績は、業者のホームページにある施工実績で確認できます。また、口コミサイトなども見てみると実際にサービスを利用した人のありのままの感想がわかるので選ぶ基準にできます。
実際に見積もりをお願いして、修理にかかる金額が妥当かどうか、また、金額や見積もりが出るまでのスピード感や対応なども併せて見て決めましょう。
水道管から音が聞こえたらすぐに修理業者に相談しよう
今回は、水道管から発生するさまざまな異音の原因を解説した上で、適切な対処方法などを紹介しました。水道管を長期間使用していると、パッキンの劣化や水道管の破裂などにより、「キーン」や「ブーン」など、さまざまな音が発生します。これらの音が聞こえた場合は、速やかに原因を探り、改善する必要があります。
中には、放っておくと水漏れしてしまうケースや、すでに水道管から水漏れしてしまっているケースがあります。このような場合の修理は素人には難しいことから、早めに専門の修理業者にお願いし、早期解決することが大切です。
おおいた水道職人は、水道局指定店として、水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。また、24時間365日受付を行っているため、急な水道管のトラブルの際はいつでもお気軽にご連絡ください。
監修者
主任
藤本 久幸
《略歴》
弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを修了し、高度な技術と知識を身に着け年間約800件の現場で対応を行う水回りトラブル解決のエキスパートである。
実際に様々なトラブルの対応を行った経験から水回りのトラブルでご家庭で実践可能なことから、トラブルを予防するために行えることをお届けしたいと思っています。
大分のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「おおいた水道職人(大分水道職人)」