洗濯機から水が漏れているときの対処方法

軽微なトラブルならDIYでも修理できます

洗濯機周辺の床に水たまりができている場合は、なんらかの原因で洗濯機から水漏れしている可能性があります。最初のうちは少量の水漏れであっても、放置しておけば状態はどんどん悪化して、最終的には大きなトラブルに発展してしまうでしょう。もしも賃貸のマンションなどにお住まいであれば、水漏れで階下の住民に迷惑をかけてしまうことにもなりかねないので、できるだけ早い段階で対処しておくことをオススメします。

ここでは、洗濯機からの水漏れの起こる原因とその対処方法について詳しく紹介します。小さなトラブルであればDIYでも直すことができるので、業者に修理や部品の交換を依頼する料金を考えると、かなり安く済ませることができるでしょう。

まずは洗濯機のどこから水が漏れているかを確認して原因を追及する

洗濯機からの水漏れといっても、どこの箇所から水が漏れているのかによって原因が異なりますし、必要な対処方法も変わってきます。まずはどこから水が漏れているのかを、確認する必要があります。一般的に洗濯機で水漏れの起こりやすいのは次のような箇所であり、水漏れ箇所を特定することで、原因もある程度推測することが可能です。

・蛇口や給水ホースなどの給水部分

洗濯機で水漏れが起きやすい場所の1つ目は、洗濯機に水を供給する蛇口や給水ホースからの水漏れです。蛇口本体から水が漏れている場合は「ナットやネジの緩み」、「ゴムパッキンの劣化」が主な原因として考えられます。給水ホースから水漏れしている場合は「蛇口と給水ホース、または給水ホースと洗濯機のつなぎ目の緩み」、あるいは「給水ホースの破損」が主な原因です。

とくに蛇口と給水ホースのつなぎ目にあるニップルと呼ばれる部品は、かなりの水圧がかかるため固定ネジが緩みやすく、ニップル内部のゴムパッキンも劣化しやすくなります。

・排水ホースや排水口などの排水部分

排水部分から水が漏れる原因の1つは、「排水ホースのつなぎ目の緩み」です。排水ホースは排水口とエルボと呼ばれる部品でつながっていますが、洗濯機の振動などによって、長く使っているうちにつなぎ目が自然と緩んでしまうことがあります。

「排水ホース自体の破損」も考えられます。とくに排水ホースが長すぎて折りたたんでいる場合や、あまった排水ホースを洗濯機の下に無理やり押し込んでいるような場合は、排水ホースが破損しやすくなるので要注意です。

そして、もっとも多い原因は、「排水口のつまり」による水漏れです。服に付着していた髪の毛や糸くずなどが排水と一緒に排水口へと運ばれ、排水トラップに絡まってしまうことで、排水口がつまることがあります。

完全につまってしまうと排水口から泡があふれることもあるので、とても厄介です。お風呂やキッチンの排水口であれば簡単に排水トラップを取り出して掃除することができますが、洗濯機の排水口はエルボによって固定されているため、そのままでは掃除することができません。掃除をするためにはエルボを外さなければならないので、どうしてもゴミが溜まりやすくなります。

・洗濯機本体

洗濯機本体から水漏れがある場合は、「洗濯槽のひび割れ」や「部品の故障」などが考えられます。いずれにしても素人が修理できるようなものではないので、洗濯機本体から水が漏れている場合は、専門の業者に修理を依頼したり、新しいものに買い換えたりするといったことが必要になるでしょう。

原因に応じた対処方法

・蛇口からの水漏れの修理

蛇口から水が漏れていることがわかったら、まずはレンチでハンドル下にあるナットを固く閉めてみましょう。ナットの緩みが原因なら、これだけで水漏れが止まるはずです。それでも水漏れが止まらなければ、ゴムパッキンの劣化の可能性が高いので、ホームセンターなどで新しいゴムパッキンを購入して、古いパッキンと交換します。

・給水ホースや排水ホースからの水漏れの修理

給水ホースや排水ホースのつなぎ目から水が漏れている場合も、まずはニップルやエルボを固定しているネジやナットを固く閉め直します。それでも水が漏れる場合は、つなぎ目のパッキンの劣化と考えられるので、新しいパッキンに交換しましょう。

パッキンは、必ずサイズの合ったものを購入するようにします。給水ホースや排水ホースに亀裂や穴が空いていて水が漏れている場合は、専用のビニールテープをホースに巻きつけることで直すことができます。ただし、給水ホースや排水ホースの寿命は7年～10年ほどといわれているので、それ以上使い続けている場合は、新しいホースに交換したほうが安心でしょう。

・排水口の掃除

排水口のつまりが原因のときは、排水口の掃除をします。ただし、先程も説明したように洗濯機の排水口はエルボに接続されていますし、洗濯機の奥に隠れていることもあるので、簡単に掃除できない場合もあります。ですから、排水口を開けて排水トラップを直接掃除するよりも、パイプユニッシュのような専用の洗剤使うほうがオススメです。洗剤を使用することで汚れと同時にニオイも取り除くことができますし、手では届かない排水口の奥の汚れも落とすことができます。

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監修者

主任

藤本 久幸

《略歴》

弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを修了し、高度な技術と知識を身に着け年間約800件の現場で対応を行う水回りトラブル解決のエキスパートである。
実際に様々なトラブルの対応を行った経験から水回りのトラブルでご家庭で実践可能なことから、トラブルを予防するために行えることをお届けしたいと思っています。