水のコラム
キッチンの排水口からボコボコ音がする原因と対処法を解説

キッチンの排水口から“ボコボコ”という音が聞こえたことはないでしょうか。
こうした異音は、排水口や排水管になんらかのトラブルが生じているサインかもしれません。
放置すると深刻なトラブルに波及するおそれもあるため、早急に原因を特定し、適切に対処することが大切です。
そこで本記事では、キッチンの排水口からボコボコ音がする原因や対処法について解説します。
異音を予防する方法も解説しますので、ぜひご一読ください。
目次
キッチンの排水口からボコボコ音が聞こえる原因
キッチンの排水口からボコボコと音が聞こえる原因には、以下の4つが考えられます。
キッチンの排水口からボコボコ音が聞こえる原因
- 原因①排水口や排水管がつまっている
- 原因②大量の水を一気に流す
- 原因③ほかの部屋で水を流している
- 原因④大雨が降っている
原因①排水口や排水管がつまっている
キッチンからボコボコと異音が鳴る原因の一つには、排水口や排水管のつまりが考えられます。
排水口や排水管のつまりは、食べ物のカスや油分が蓄積することで発生します。
つまりが発生すると、水流が悪化して排水がうまく行われず、排水口や排水管内の空気が逆流して、ボコボコと鳴るわけです。
異音の正体は、多くの場合でこのつまりが原因といわれています。
原因②大量の水を一気に流す
大量の水を一度に流すことも、排水口からボコボコと音が鳴る原因の一つです。
排水口に多量の水を流し込むと、配管内に急激な水圧が発生し、空気が押し出されて異音が発生します。
とりわけ、シンクに溜めた水を流す際や、鍋のお湯を一気に流す際などに起こる現象です。
このような特定の状況のみで発生する異音は一時的なものである場合が多く、排水が終わると自然に収まるため、特別心配することはありません。
原因③ほかの部屋で水を流している
マンションやアパートのような集合住宅では、ほかの部屋で水が流されると、自室のキッチンの排水口からボコボコと音が鳴ることがあります。
構造上、集合住宅の排水管は、ほかの部屋のものとつながっているケースが少なくありません。
このような場合に、上階の部屋や隣室で大量の水が流されて排水管内の圧力が急激に変化すると、排水口の排水トラップの水が吸い込まれる“サイホン現象”が起こります。
ご自宅のキッチンで水を流していないにもかかわらず、ボコボコと音が鳴る場合には、まずサイホン現象が生じていることが疑われます。
しかし、サイホン現象自体が排水口や排水管に直接トラブルをもたらすわけではないため、ご安心ください。
原因④大雨が降っている
排水口から異音が聞こえる原因として、大雨が降っていることも考えられます。
下水道は家庭からの排水とともに雨水を処理できるよう設計されていますが、突発的もしくは長時間の大雨が続くと、その許容量を超えてしまうケースがあります。
これにより、水が逆流して排水管内の空気が押し上げられ、排水口からボコボコという異音が聞こえてくるというわけです。
家屋が低地にある場合や、キッチンの排水口と下水道の接続部分が近い位置にある場合は、この異音が聞こえやすいといわれています。
なお、この現象により起こった異音は雨が止むのに伴って自然に収まります。
こちらの記事では水道から音がする場合について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
水道を使っていないのに音がするのは水漏れ?原因と対処法について
キッチンの排水口からボコボコ音がする際の対処法
先述したように、キッチンの排水口から異音が聞こえる原因の多くは、排水口のつまりによるものです。
ここからは、異音の主因である排水管のつまりを解消する以下の5つの対処法をご紹介します。
キッチンの排水口からボコボコ音がする際の対処法
- 対処法①パイプクリーナーを使用する
- 対処法②ラバーカップを使用する
- 対処法③ワイヤーブラシを使用する
- 対処法④40~50℃程度お湯を流す
- 対処法⑤重曹とクエン酸を使用する
対処法①パイプクリーナーを使用する
異音の原因となる排水口のつまりは、パイプクリーナーで解決できる可能性があります。
パイプクリーナーは、食べ物のカスをはじめとする有機物の汚れを分解し、排水口の水の流れを改善するのに役立ちます。
排水口に流し込み、15~30分程度放置して流すだけの簡単な作業ですが、強力な化学薬品が含まれているため、使用時は取り扱いに十分注意しましょう。
パイプクリーナーを使用しても異音が解消されない場合は、このほかの対処法を試してみてください。
対処法②ラバーカップを使用する
排水口のつまりを解消するためには、ラバーカップの使用も効果的です。
ラバーカップは、通称“スッポン”ともよばれるトイレの掃除道具ですが、実はキッチンの排水口のつまりを直すのにも使用できます。
使用時は、まず排水口に少量の水を溜め、ラバーカップを排水口に密着させて上下に動かしましょう。
これにより排水管内に圧力がかかり、つまりの原因となる汚れを押し出せます。
対処法③ワイヤーブラシを使用する
排水管の奥に頑固な汚れがつまっている場合には、ワイヤーブラシを使用するのがおすすめです。
ワイヤーブラシとは、細長いワイヤーの先端にブラシが取り付けられているのが特徴の掃除道具のことです。
目の届かない排水管の奥まで入り込み、つまりの原因となる汚れを直接除去できます。
使用する際は、まずワイヤーブラシを排水口にゆっくりと挿入します。
ワイヤーブラシが進まなくなったら、その箇所につまりが発生している可能性が高いため、ワイヤーを回転させたり、前後に動かしたりして汚れを落としていきましょう。
このときに力を入れ過ぎると、排水管に傷を付けるおそれがあるので、力加減には注意してください。
こちらの記事では、トイレの詰まりを直す方法を解説しています。あわせてご覧ください。
トイレの詰まりを直す道具7選!自分で修理する方法も紹介
対処法④40~50℃程度のお湯を流す
異音の原因となる排水管の頑固なつまりには、お湯を流し込むことも有効です。
方法は非常にシンプルで、40~50℃程度のお湯を用意して排水口に流し込むだけです。
このとき、シンクや排水管の急激な温度変化による損傷を避けるため、必ず適温のお湯を使用してください。
対処法⑤重曹とクエン酸を使用する
排水管の汚れを除去する際は、重曹とクエン酸を使用するのも一つの手です。
重曹には排水管内のつまりの原因となるごみを除去する効果があり、クエン酸には重曹と反応してごみを溶かす効果があるので、異音を解消する一助となります。
クエン酸がご自宅にない場合は、お酢での代用が可能です。
重曹とクエン酸でつまりを解消する際の具体的な手順は、以下の通りです。
重曹とクエン酸を使用して排水管のつまりを解消する方法
- 手順①排水口に重曹を1/2~1カップ程度注ぐ
- 手順②クエン酸を1カップ程度注ぎ、30分ほど放置する
- 手順③40~50℃程度のお湯を流す
上記の方法とあわせ、ワイヤーブラシをはじめとする道具を使用すると、より効果的に汚れを除去できます。
なお、重曹とクエン酸は塩素系漂白剤と混ざると、人体に有害な塩素ガスを発生するため、誤って併用しないよう注意しなければなりません。
ボコボコ音を放置するとどうなる?
ボコボコという音が聞こえてきても使用上は問題ないことが多いので、放置してしまうかもしれません。しかしボコボコ音が起き続けているのに放置を続けるとどうなってしまうのでしょうか。
異臭がするようになる
排水口がつまりはじめると、排水がスムーズにできなくなります。また、トイレットペーパーなど水を吸うものがつまっていると、排水管に設置されている排水トラップにたまっている水を吸ってしまうこともあります。
便器の中の水が少なくなると、下水からのにおいが家の中に侵入してくることがあり、においが立ち込めるようになります。また、つまっているものが腐ったりして異臭が発生する場合も考えられるでしょう。
汚水が逆流してあふれる
つまりを放置していると、やがてつまりの原因物質が大きくなって排水口や排水管を完全に塞いでしまいます。その状態でいつも通り水を流すと、流れていくはずの汚水が部屋の中に逆流してしまうでしょう。
床や壁などが汚水で濡れてしまいますし、家財道具が使えなくなるかもしれません。そうなると清掃や復旧などに多くの費用と手間がかかってしまいますし、アパートやマンションなど集合住宅の場合は階下の住民に被害を及ぼす可能性もあります。
ボコボコ音の発生を抑えるための対策
先述したように、排水口のボコボコ音を放置すると、異臭や汚水の逆流といった異音以外のトラブルが発生する可能性があります。
これを避けるためには、あらかじめ以下のような3つの対策を取るのがよいでしょう。
ボコボコ音の発生を抑えるための対策
- 対策①排水口・排水管内を清潔に保つ
- 対策②使用済みの油を流さない
- 対策③ごみ受けネットを設置する
対策①排水口・排水管内を清潔に保つ
異音を防ぐには、排水口や排水管を定期的に掃除して、きれいな状態を維持しつづけることが大切です。
日常的に使用する機会が多いキッチンの排水口には、食べカスや油分などの汚れが蓄積しやすいため、放置するとつまりを引き起こしてしまいます。
異音が聞こえてから対処するのもよいですが、週に1回程度の頻度で掃除をすると、少ない手間で清潔な状態を保ちやすくなるでしょう。
対策②使用済みの油を流さない
異音を発生させないためには、調理後の油を排水口には流さず、適切に処理することが大切です。
油分は排水管内で固まりやすく、蓄積して水の流れを妨げる一因となります。
調理後に不要となった油が多量の場合は、廃油処理剤で固めて可燃ごみとして、もしくはプラスチック容器に移して資源ごみとして処理しましょう。
また、食器や調理器具に付着した油汚れは、あらかじめキッチンペーパーで拭き取り、排水管に流れ込む油分の量を抑えられます。
少量の油分であれば、排水口および排水管の定期的な掃除で十分に処理できます。
対策③ごみ受けネットを設置する
ボコボコという異音の予防には、排水口にごみ受けネットを設置して流れ込む汚れをブロックするのも効果的です。
特に網目の小さなごみ受けネットを設置すると、大きなごみから小さなごみまでキャッチしてくれます。
さらに、排水口や排水管をきれいに保つのに役立つほか、掃除の手間も軽減できます。
ごみ受けネットは100円均一ショップやスーパーなどで手軽に購入できますが、上記の効果を得るには、ご自宅のキッチンの排水口に適したサイズ・形状のものを選ぶことが大切です。
どうしても直らない場合は水道修理業者に依頼しよう
先述した対処法で排水口の異音を解決できない場合は、ご自身では除去しきれない頑固な汚れが付着していたり、ご紹介した方法では対処が難しい異物がつまったりしているケースもあります。
無理に対処しようとすれば排水口および排水管が破損し、不測のトラブルが発生するおそれもあるため、適切に対処してくれるプロに任せるのが安心です。
特に、大分県の各自治体の水道局から“水道局指定工事店”として認定されている水道修理業者に依頼することをおすすめします。
水道局指定工事店とは、水道法に基づいて水道工事を適切に行えると、各自治体の水道局から認定された水道修理業者を指します。
水道局指定工事店ではない水道業者よりも作業できる範囲が広く、修理中に思わぬ故障が見つかった場合にも柔軟に対処してもらえるのが特徴です。
万が一、排水口・排水管に問題が生じていた場合は交換が必要になる可能性もあるので、こうした事態にもスムーズに対応できる水道局指定工事店に依頼するのが適しています。
キッチンまわりのトラブルはおおいた水道職人にお任せ
キッチンの排水口からボコボコという異音が聞こえる原因には、蓄積した食べカスや油分のつまりにくわえ、ほかの部屋の排水や大雨などが挙げられます。
主な原因となるのはつまりで、パイプクリーナーやラバーカップ、ワイヤーブラシによる掃除で対処可能です。
つまりが原因の異音を放置すると、異臭や汚水の逆流が発生するおそれがあるので、定期的に掃除してきれいな状態を保ちつづけることが大切です。
大分県にお住まいで、異音をはじめとするキッチン回りのトラブルにお悩みの方は、水道局指定工事店の“おおいた水道職人”にお任せください。
経験豊富なスタッフが大分県全域に駆け付け、お客様の快適な暮らしをサポートいたします。
監修者

主任
藤本 久幸
《略歴》
弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを修了し、高度な技術と知識を身に着け年間約800件の現場で対応を行う水回りトラブル解決のエキスパートである。
実際に様々なトラブルの対応を行った経験から水回りのトラブルでご家庭で実践可能なことから、トラブルを予防するために行えることをお届けしたいと思っています。
大分のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「おおいた水道職人(大分水道職人)」







