水のコラム
水道管が破裂したときの応急処置方法とその後の対応の仕方について
水回りトラブルへの対処法に悩んでいる方に向けて、水道管が破裂した際の応急処置について解説します。
突然水道管が破裂してしまったとき、なんとか応急処置ができないかと考える方は多いでしょう。補修用のテープを使用したり、パテで埋めたりして、自分で修理できないか方法を探す方もいます。そこで今回の記事では、水道管が破裂したときの応急処置についてご紹介します。水道管が破裂した際の参考にしてみてください。
目次
水道管が破裂する原因
応急処置法について見ていく前に、水道管が破裂する3つの原因について解説します。対処を行うには原因を知ることが大切です。
原因を究明して、正しい対処を行えるようにしましょう。
原因1:凍結
水道管が破裂するひとつめの原因は、寒さによる凍結です。特に寒い地域で起こりやすく、水道管内の水が気温の低下により凍り、水分が膨張することが原因となります。
水道管は屋外に設置されているため、外気の影響を受けやすい環境です。気温の低下はもちろん、雨や風の影響によって凍結が起こることもあるでしょう。特に日陰に設置されている水道管の場合は、凍結による破裂が起こることがあります。
こちらの記事では水道管が凍る環境について解説しています。あわせてご覧ください。
水道管が凍結しやすい環境と凍ったときの対処法
原因2:経年劣化
経年劣化も原因のひとつです。同じ水道管を長く使用していると、経年劣化によって破裂してしまうことは珍しくありません。水道管の寿命は、鋳鉄製で約50年、鋼製で約40年とされており、平均的に約59年です。そのため長く使用していると劣化してきてしまいます。
特別な原因が思い当たらない場合は、経年劣化が原因で破裂したのかもしれません。
出典:厚生労働省:(PDF)参考資料 実使用年数に基づく更新基準の設定例
原因3:自然災害
水道管の破裂は自然災害によって起こることもあります。たとえば地震の揺れによって接続部分が緩んだり外れたりすることもあるでしょう。水道管に亀裂が生じたり、破損したりすることも考えられます。
地震大国と言われている日本であるため、自然災害による水道管破裂もよく見られます。大きな自然災害が起きた際には、水道管に損傷がないか確認することが望ましいです。
水道管が破裂した際の被害
水道管が破裂する原因はさまざまですが、破裂した場合にはどのような被害が起きるのでしょうか?
水道管が破裂した際の被害について、屋内と屋外の2つのケースをご紹介します。
屋内の水道管が破裂した場合
まず屋内の水道管が破裂した場合は、次のような被害が及ぶと考えられます。
【屋内での被害】
- 室内が水浸しになる
- トイレの汚水が逆流する
- 壁紙やクロスにダメージが及び剥がれる
- 壁や天井にシミ・カビが発生する
- 家電や精密機器が故障する
- 床下の木材が腐食する
- 天井から水漏れがある
- 階下漏水で損害賠償が発生する
屋内に水道管が設置されている場合、破裂すると室内の至るところに被害が及びます。床が水浸しになったり壁紙やクロスに剥がれ・シミ・カビが生じたり、床下の木材が腐食したりすることもあるでしょう。また漏れ出した水の影響で、家電やパソコンなどの精密機器が故障する可能性もあります。
集合住宅の場合は階下まで水が漏れて、損害賠償請求の問題に発展する可能性もあります。屋内の水道管破裂は、室内のさまざまな部分へと被害を及ぼすでしょう。
屋外の水道管が破裂した場合
次に、屋外の水道管が破裂した場合に起こる被害について解説します。
【屋外での被害】
- 広い範囲に浸水している
- 水道から水が出にくくなる
- 屋外に水たまりができる
- 水道料金が高額になる
- 近隣に水漏れ被害が広がる
屋外での水道管破裂は、屋内に比べて被害が少ないように感じられるかもしれません。しかし目に見える被害が少ないからこそ、長期間気づかないことも多いものです。水道から水が出にくい、庭に水たまりができているなどの、小さな被害は放置してしまいがちです。放置していると水道料金が高額になり、水漏れ被害が近隣住宅にまで及ぶことがあります。
屋外での水道管破裂は気づきにくいため、上記のような被害を見過ごさないことが大切です。
水道管が破裂した際の応急処置方法
それでは、水道管が破裂した場合、どのような応急処置をすべきか解説します。本来であれば水道修理業者に依頼するべきですが、すぐに修理を依頼できないこともあるでしょう。すぐに依頼したとしても、水道修理業者が訪問するまでの間に、被害が広がる可能性もあります。
ここでは、2つの応急処置方法を紹介します。水道管破裂の被害が見られるようなら、まずは次の応急処置方法を試してから水道修理業者に依頼してみてください。
水道管破裂の応急処置法1:元栓を閉める
水道管が破裂したときは、まず、水道の元栓を閉めてください。元栓を閉めれば水道からの水は流れなくなり、破裂した箇所からの漏水もなくなります。水道管が破裂した際には、まずは流れ出る水の量を抑えることが大切です。元栓を閉めれば、水の供給源が絶たれて被害を最小限に食い止められるようになります。
元栓はほとんどの場合、水道メーターの横に設置されています。一戸建てにお住まいであれば、屋外の地面に設置されているでしょう。集合住宅であれば、扉の横にあるパイプスペースの中に元栓があるはずです。水道管が破裂した可能性がある場合は、まず元栓を見つけて閉め、漏水を防ぎましょう。
水道管破裂の応急処置法2:部分補修する
水道管が破裂したときの応急処置法として、部分補修する方法もあります。破裂した場所がわかる場合は、部分補修によって被害を抑えられるでしょう。
補修を行う前に水道の元栓を閉めてください。そして水道管を探って、破裂した箇所を探します。もし見つけられないようであれば、少しだけ元栓を緩めると、破裂箇所が見つかりやすくなります。破裂した箇所が見つかったら、水道管にタオルやテープを巻き付けて、水が漏れ出さないようにしてください。固定することによって水漏れしにくくなるため、短時間の応急処置法として適しています。
水道管の修理は水道修理業者しか対応できない
水道管破裂の応急処置ができたとしても、水道管の修理は水道修理業者のみ対応可能です。水道に関することは、市区町村によって指定されている指定業者しか修理できないことがほとんどであるためです。自治体ごとに指定業者を定めていて、指定業者になるためには、資格や基準を満たす必要があります。そのため指定業者を選ぶと、技術力や知識が十分である業者を選べるでしょう。
水道管を修理するには、技術力や知識が必要です。たとえば水道管が破裂した際の応急処置ができたとしても、一般の方では修理はできません。そのため根本的に修理をするのであれば、水道修理業者に依頼する必要があります。
参照:国民生活センター:水道に関する訪問販売や修理のトラブル
水道管の破裂を修理する際の費用相場
それでは水道管破裂の修理をする際の費用相場について見ていきましょう。
【水道管の修理工事費用目安】
- 水道管破裂の修理工事:20,000円~
- 床・壁内の水道管破裂の修理工事:30,000円~
- 劣化した水道管の交換:350,000円~
- 給水・給湯管の基礎工事:15,000円~
- 給水・給湯管の保温工事:9,000円~
水道管の工事をする際の費用についてまとめました。破裂を修理するとしても、状況や工事内容によって料金は変動します。単に修理をするだけであれば20,000円~となります。しかし劣化が進んだ水道管を交換するのであれば、35万円以上の価格となることも珍しくありません。水道管の破裂を防ぐために保温工事をするのであれば、加えて9,000円~費用がかかります。
また破裂した場所や水道管の長さによって、修理費用も変動します。水道管破裂を修理するための費用は、状況によって変わるため一概には言えませんので、あくまでも目安として参考にしてみてください。
水道管が破裂した際に利用できる制度
水道管が破裂した際には、利用できる制度がいくつかあります。金銭的負担を抑えるには、利用できる制度は活用すべきです。
そこで水道管が破裂した際に利用できる2つの制度についてご紹介します。水道料金が減免されたり火災保険による補償が受けられたりするので、利用可能な場合は、存分に活用して負担を軽減しましょう。
制度1:水道料金の減免制度
まずは水道料金の減免制度について解説します。水道管が破裂した場合、すぐに応急処置を取ったとしても水道料金の請求が高額になってしまうことも珍しくありません。そこで利用していただきたいのが、水道料金が減免される制度です。条件を満たすと、水道料金が安くなる可能性があります。
利用する際の条件は、故意に水道管を破裂させていないこと、凍結が原因ではないことを満たしたうえで、審査に通過することです。また水道管の修理を行う際には、水道局が指定する水道修理業者を選ぶ必要があります。申請を行うことで、水道料金の減免を受けられる可能性があります。
制度2:火災保険の補償
もうひとつ確認しておきたいのが、火災保険による補償です。火災保険の中には、水道管の修理費用を補填できる補償契約が付帯しているものがあります。火災保険に加入している場合、補償金を受け取れるかもしれません。
対象となるのは、次の2つの補償です。「水漏れ補償」「水道管凍結修理費用保険」のいずれかがあるかどうか、火災保険の契約内容を確認してみてください。
水漏れ補償
「水漏れ補償」は給水・排水設備の故障や近隣住宅の水漏れによって、室内に被害が及んだときに利用できます。たとえば、室内の水道管が破裂して床や壁に水漏れが発生した場合や、家電が故障した場合に利用可能です。
ただし自然災害や経年劣化、不注意による水漏れには適用されないことに注意しましょう。
こちらの記事ではについて解説しています。あわせてご覧ください。
床に水漏れを発見した際の対処方法
水道管凍結修理費用保険
「水道管凍結修理費用保険」は凍結による水道管破裂にて受けられる補償のことです。「水漏れ補償」は凍結で適用されないため、両方の契約をしているとより幅広く保証を受けられます。
契約をしていると凍結による水道管破裂の修理にかかる費用が保証されます。火災保険に加入する際に、水道管凍結修理費用保険も併せて契約しておくと、金銭的負担を軽減できるでしょう。
【住居別】水道管が破裂した際の相談場所
水道管が破裂した場合、応急処置をしたとしてもその後の対処が必要となります。どのように対処すべきか、修理すべきか悩む方もいるでしょう。賃貸物件であれば管理会社に相談できますが、ご自身で所有している不動産であれば、ご自身で対処するしかありません。
対処法は住宅形態によって異なります。戸建て住宅とマンションの場合の2つのパターンについて解説しますので、対処に困った際の参考にしてみてください。
戸建て住宅
戸建て住宅にて水道管の破裂が起きた際は、水道局に相談しましょう。
ご自身の持ち家であれば、ご自身で対処するのが基本です。インターネットで水道修理業者を探すこともできますが、指定業者がわからないなど困ったことがあれば、水道局に相談してみてください。
マンション
次に、分譲マンションに住んでいる方の対処法について解説します。ただし分譲マンションの場合は、水道管の破裂が共有部分で起こったのか、専有部分で起きたのかによって相談先が異なります。
まずはどちらで起きたトラブルであるかを確認したうえで、相談先を決めるようにしてください。
分譲マンションの共有部分
共有部分で水道管の破裂が起きたのであれば、管理組合や管理会社に相談してください。共有部分はほかの住人と共有している部分であるため、個人の判断で修理をしてよい部分ではありません。
管理先に相談したうえで、管理先で対応してもらいましょう。
分譲マンションの専有部分
もし分譲マンションの専有部分にて水道管破裂があったとしたら、ご自身にて水道修理業者に相談してください。
分譲マンションであれば、専有部分は個々人の自己判断にて修理を行うことになります。水道局指定の水道修理業者に相談をして、修理を依頼するのが適切な対処法です。
大分県で水道管破裂は“おおいた水道職人”におまかせ
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、水道管が破裂したときの応急処置と対処法がご理解いただけたと思います。破裂した水道管を放置するとより被害が広がるため、早めに水道修理業者に相談することが大切です。
「おおいた水道職人」では大分県の水道管修理にも対応できることがあります。水道局指定店であり、迅速かつ丁寧に点検を行い、無料でお見積りを提示してから作業に移ります。安心できる水道修理業者をお探しなら、ぜひご相談ください。
監修者
主任
藤本 久幸
《略歴》
弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを修了し、高度な技術と知識を身に着け年間約800件の現場で対応を行う水回りトラブル解決のエキスパートである。
実際に様々なトラブルの対応を行った経験から水回りのトラブルでご家庭で実践可能なことから、トラブルを予防するために行えることをお届けしたいと思っています。
大分のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「おおいた水道職人(大分水道職人)」