水のコラム
風呂の排水口に水がたまるのはなぜ?詰まり原因と解消方法を解説
風呂の排水口に水がたまっているのは、もしかすると詰まりが原因かもしれません。風呂の排水口が詰まると、不要な水が排水されなくなり、水がたまることになります。
はじめに、風呂の排水口が詰まる原因について理解しましょう。排水口が詰まる原因によって対応の仕方が違ってくるからです。
この記事では、風呂の排水口に水がたまっているときの対応法をご紹介します。ぜひ対応法を実践していただき、排水口詰まりを解消してみてください。
風呂排水口の水たまり原因は詰まり
風呂の排水口に水がたまるのは詰まりが原因です。風呂の排水口は多様なものが流れつくので、汚れやすく、詰まりが生じやすくなってきます。風呂の排水口に水がたまる原因について詳しく説明していきます。
毛髪
排水口詰まりの原因の多くが毛髪です。毛髪は男性女性・年齢にかかわらず、日々50〜100本ほど抜け落ちるといわれています。
抜け毛の多くは、洗髪しているときのシャンプーと合わさって洗い流されることがほとんどです。そのため、風呂の排水口には、より多くの毛髪が詰まりやすくなるのです。
カス
シャンプーや石けん、トリートメント、洗顔フォーム、ボディーソープなどの洗いカスも排水口詰まりの原因の1種です。それぞれのカスだけでは大きな詰まりを引き起こすことはありません。
しかし、毛髪やほかの固体物に付着することで、ヘドロ状になり詰まりを深刻化させます。
固体物
風呂の排水口にヘア留めやヘアゴム、ひげ剃りなどの固体物を誤って流してしまうと、詰まりを引き起こす場合があります。
また、築年数の経った戸建ではレンガやタイルの欠けら、木材が詰まりの原因になるケースもあるのです。
築年数の経った古い戸建では、排水口に受け皿が設けられていない場合があります。したがって、お風呂場内の建材であるレンガやタイルの欠けら、木材が排水口に流れついてしまう場合があるのです。
アカ・皮脂
人体から出される皮脂やアカも詰まりの原因となります。体から洗い落された皮脂やアカが、排水管にへばりつき、堆積されていくことで、詰まりが生じるのです。
身体を清潔にする場所だからこそ排水口の汚れが溜まりやすく、詰まりの原因になります。
雑菌
雑菌は排水口詰まりを早めます。きれいな排水口には、雑菌はつきません。
ただし、毛髪や皮脂・アカなどが排水口に付くことで雑菌が生じ、ヌメリを発生します。ヌメリが生じることで、よりゴミ汚れが付きやすくなるため、詰まりが起こってしまうのです。
排水口詰まり解消方法
風呂の排水口に水がたまるのは、排水口が詰まっているためです。詰まりの原因がどういうものであっても、まず排水トラップを清掃しましょう。
排水トラップは、水を貯めて異臭や害虫の進入を防ぐ役割の機能を持っており、排水トラップを清掃することで、手早く解決される場合があります。
排水トラップの清掃は、パーツを解体して、用済み歯ブラシやキッチンスポンジなどで汚れを洗い落としていきます。
原因によって有効な対応法が違うため、排水トラップを清掃しても、解消されないときは原因に沿った対応をする必要があります。
ここからは、詰まりの原因ごとに対応法を説明していきます。
固体物が原因の場合
固体物が排水口に詰まり、水がたまっている場合は、ラバーカップ、真空パイプクリーナー、ワイヤーブラシといったツールで対応できます。
ラバーカップはトイレ詰まりが生じたときに使われることがほとんどですが、風呂の排水口詰まりにも効力を発揮します。
使用法はシンプルで、排水口にラバーカップを覆い被せてから、強めに押し込み、勢いよく引き抜きます。カップ全体が浸かるぐらいまで水を張っておくと一層吸引力が増すのでおすすめです。
真空パイプクリーナーはラバーカップと同じ仕組みですが、吸引力がラバーカップの数倍はあります。持ち手部分のハンドルを引っ張ったり、押したりすることによりスムーズに詰まりを除去できます。
ワイヤーブラシは、ワイヤー方式ポンプクリーナーともいわれています。全長数メートルにもなるワイヤーの先端にブラシパーツがついており、物理的に詰まりの原因をかきだす仕組みになっています。
カスが原因の場合
皮脂・アカ、石けんカスなどが原因の場合は軽い汚れであれば中性洗剤を、ひつこい汚れであればハイター(塩素系漂白剤)を用いて汚れを落としていきましょう。
また、環境や人体に優しい方法で清掃したいときは、重曹とクエン酸を使った対処法もある程度効果的です。
皮脂・垢の汚れは酸性のためアルカリ性の重曹により対応可能で、カス類はアルカリ性なので、酸性のクエン酸で対応できます。
重曹とクエン酸の混合液を準備すれば、併用で皮脂・アカ、カス類の汚れを清潔に洗い落とすことも可能です。重曹とクエン酸の混合液の作り方と対応法は下記を参考にしてみてください。
・重曹とクエン酸を2:1の割合で混ぜ合わせる
・排水口周辺に混合液を全体的にふりまく
・コップ一杯くらいの水を流したら、30分くらいそのままにする
・30分後、シャワーですすぎ洗いする
もしクエン酸がないときは、酢を代りに使うことができます。また、コチコチに固まった汚れには、さほど効力を期待できません。
したがって、ラバーカップや真空パイプクリーナーなど道具を使ってみるのがよいでしょう。
自力では困難な場合
詰まりのレベルや詰まっている物によっては、自力で改善できないケースがあります。そういうときは専門業者へ頼みましょう。水道の専門業者に依頼をすると、家庭用の洗剤よりも強力な薬剤や特別な高圧洗浄機を用いて排水口の詰まりを解消してくれます。
とりわけ、高圧洗浄機は詰まりの改善に1番効力があるといわれています。専門家が使う高圧洗浄機は、精度が非常に高く相当な水圧で排水管内部に詰まった頑固な汚れをそぎ落としていきます。
風呂の排水口に水がたまっている状況にお手上げで、自力解決がむずかしい場合は、水道の専門業者に頼むのが最適です。
風呂の排水口詰まりは構造の影響による
風呂の排水口に水がたまる原因は、詰まりだと解説してきました。そもそも排水口に固体物が詰まりやすいのは、仕組みに問題があるためです。
排水口詰まりが再発しないように、排水口の仕組みや詰まりが生じやすい箇所、予防方法をチェックしておきましょう。
排水口の基本構造
風呂の排水口は複雑な仕組みをしています。通常の風呂場では、風呂や洗面器、洗い場から流された排水は、1つの排水管に集まるように通じています。
また、排水管は直線的に水が流れる仕組みになっておらず、それゆえ排水トラップという貯水機能があるのです。
水を貯めておく排水トラップ機能があることで、排水口と下水管をきちんと遮断し、異臭を防止しています。
このような複雑な仕組みをしているために、汚れが蓄積されやすく、詰まりが起きて風呂の排水口に水がたまる状態に陥りやすいのです。
排水口で詰まりやすいところ
複雑な仕組みをしている排水口は、詰まりやすい部分が大体決まっています。風呂の排水口の中で詰まりやすいところは下記のとおりです。
・風呂の排水栓
・洗い場の排水口部分
・排水トラップ箇所
・排水管
風呂の排水栓や洗い場の排水口の詰まりは入り口にあるため、どの箇所が詰まっているかいち早くチェックできるでしょう。排水トラップは複雑な仕組み上、詰まりやすい箇所ですが、解体して清掃すれば改善することが多いです。
排水管で生じた詰まりは、どの部分で詰まりが起こっているのか、目で見て確かめられないでしょう。
したがって、対応もほかの場所と比較してむずかしいです。詰まり箇所がわからなかったり、自力で対応できなかったりした場合は、専門業者にお願いすることをおすすめします。
排水口詰まりの予防方法
再度、風呂の排水口に水がたまる状態を避けるためには、排水口詰まりの予防対策をすることがポイントです。排水口詰まりの予防方法は、定期的に排水口を清掃し、固体物が排水口に流れつかないようにすることです。
排水トラップを定期的に清掃したり、事前に市販の液体パイプクリーナーを使ったりして排水口をいつも清潔にしておきましょう。
また、専門業者に依頼して定期的に排水口の洗浄をしてもらうのもおすすめです。
排水口に固体物が流れつかないように、ゴミ受け皿にネットを装着しましょう。ゴミ受け皿だけでも、毛髪や固体物を捕まえられます。
ただ、すべてのものを捕えることはできません。ゴミ受け皿をすり抜けて流れないように、細かい網目のネットをゴミ受け皿に付けておきましょう。
まとめ
今回は、風呂の排水口に水がたまるときの詰まり原因と解消方法を解説してきました。
水が溜まり、詰まりが発生する原因は、さまざまなことが重なって起こることを理解していただけたのではないでしょうか。ぜひ、今後の詰まり改善のヒントにしてみてください。
監修者
主任
藤本 久幸
《略歴》
弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを修了し、高度な技術と知識を身に着け年間約800件の現場で対応を行う水回りトラブル解決のエキスパートである。
実際に様々なトラブルの対応を行った経験から水回りのトラブルでご家庭で実践可能なことから、トラブルを予防するために行えることをお届けしたいと思っています。
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