水のコラム
水道から水を出すと異音がする場合の原因と対処法
普段使っている水道から水を出したときに音がすると「故障かな?」と不安な気持ちになってしまうでしょう。
本記事では、水道から水を出したときに音が出る原因と対処法について解説します。
水回りのトラブルに悩んでいる方、業者に依頼してすぐに直したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
水道から水を出すと音がする原因
まずは早速、水道から水を出すと音がする原因から見ていきましょう。
考えられるのは、以下の3つです。
ウォーターハンマー現象
水道をひねるとき、不意に「ドン!」という音が響くことがあります。
これは「ウォーターハンマー現象」と呼ばれ、水の流れが急に止まることで圧力波が配管を打つ現象です。
とくに、水道を急に閉めたときに起こりやすく、配管にダメージを与える可能性があります。
ウォーターハンマー現象は、経年劣化したパッキンや、水圧の急激な変化が原因で発生し、放置すると配管の破裂につながることも。
対策としては、スローゼーシングバルブの設置や、エアチャンバーを使った衝撃吸収が有効です。
こちらの記事ではウォーターハンマー現象について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
水道を使っていないのに音がするのは水漏れ?原因と対処法について
パッキンの劣化
水道蛇口からの異音や水漏れの一般的な原因として、パッキンの劣化が挙げられます。
パッキンとは、蛇口の密閉性を保つためのゴムまたは合成樹脂製の部品で、長期間の使用や水質、水圧の影響により摩耗や変形を起こします。
とくに、パッキンの耐用年数はおよそ10年とされ、劣化するとハンドルが固くなったり、蛇口から異音がしたりすることがあるからです。
劣化したパッキンは自分で交換することも可能で、適切な手順や部品の選び方を知ることが重要です。
蛇口からの異音や水漏れを未然に防ぐためにも、パッキンの定期的な点検や適切なメンテナンスを推奨します。
断水後の異音
水道から水を出す際に音がする現象は多くの家庭で経験されていますが、とくに断水後に発生する異音は、多くの方が不安を感じる原因のひとつです。
断水後の水道管に空気が入り込むことで、「ゴボゴボ」という音が発生することがあります。
これは水道管内で空気と水が混ざり合い、空気が抜ける際に生じる音であり、一般的には水道管の損傷や故障を意味するものではありません。
ただし、この音が長時間続く場合は、水道管内で空気が閉じ込められている可能性があり、水道管内の空気を抜く対処が必要になることもあります。
水道を使用する前に軽く蛇口を開いて空気を抜く、断水の告知があった際は使用前に管内のチェックをするなど、簡単な対策で解消できる場合が多いため、断水後の異音に悩まされる前に、こうした対処法を試してみることをお勧めします。
異音の種類別の対処法
次に、異音の種類別の対処法を解説していきます。
ここでは、以下の6つの音について解説します。
「キーン」という音
「キーン」という音は、水道の蛇口から出る甲高い異音のひとつで、多くの場合、蛇口の内部メカニズムに何らかの問題があることを示しています。
たとえば、蛇口のカートリッジが摩耗しているか、内部に異物が挟まっている可能性があるからです。
このような音がする場合、まずは蛇口のハンドルを取り外し、カートリッジを点検してみることを推奨します。
もしカートリッジが損傷していたり、異物が見つかったりした場合は、カートリッジの交換や清掃が必要です。
自分で修理することに不安がある場合や、問題が解決しない場合は、専門の業者に相談することをお勧めします。
「ゴボゴボ」という音
水道や排水口から「ゴボゴボ」という音がする場合、それは通常、排水経路に何らかの問題が発生しているサインです。
この音は、排水がスムーズに行われず、水が溜まっている状態を示しています。
原因としては、排水管の詰まりや、排水経路内に空気が入り込んでいることなどが考えられます。
対処法としては、まずは自宅でできる範囲で排水口や排水管の確認を行い、簡単な詰まりであれば自身で清掃を試みることが有効です。
市販のパイプクリーナーを使用したり、ワイヤーブラシで積極的に詰まりを除去したりなどの方法があります。
「シュー」という音
水道から「シュー」という音がするとき、それは通常、水道管内部で空気が混入しているか、微細な亀裂や漏れが発生している可能性があります。
この音は、空気が水流に混じって移動する際や、水が細い隙間を通過する際に発生します。
対処法としては、まずすべての蛇口を完全に閉めてから、家の主要な給水バルブをゆっくりと開いて水道管内の空気を抜く試みが有効です。
しかし、「シュー」という音が継続する場合は、水道管に亀裂が入っている可能性が高く、専門の水道業者に診てもらうべきです。
この音に対する対処法には、そのままにしておくことで自然と解消されるケースもありますが、水漏れや水道管の損傷が悪化する前に適切な対応を取りましょう。
具体的には、「シュー」という音が聞こえたら、一時的に水を出しっぱなしにして空気を排出する、あるいは水道管の点検や修理を専門業者に依頼するという方法が挙げられます。
とくに、亀裂からの水漏れが原因である場合には、早急な対応が必要となります。
「ブーン」という音
水道から「ブーン」という低い音が鳴るのは、多くの場合、水圧の変動や蛇口内部の空気の振動によるものです。
とくに、水を急に止めたときに生じるウォーターハンマー現象や、蛇口のパッキン劣化が原因であることが多いです。
このような異音は、水道設備に小さな問題が起きている初期サインとも言えます。
異音が発生した場合の対処法としては、まずは蛇口のパッキンを点検し、必要であれば交換することを推奨します。
また、ウォーターハンマー現象が原因である場合は、専用の防音器具を設置することで音を抑えることが可能です。
しかし、自己判断が難しい場合や改善しない場合は、専門業者に相談するのが安全です。
早めの対処で、より大きなトラブルを未然に防げます。
「ガタガタ」という音
水道から「ガタガタ」という音がする場合、それは多くの場合、水道設備内部での圧力変動や配管の固定不足による振動が原因です。
とくに、ウォーターハンマー現象やパッキンの劣化などが、このような音の発生源としてよく知られています。
ウォーターハンマー現象は、蛇口を急に閉じた時に水の流れが急停止し、その衝撃で配管が振動することで起こるからです。
一方、パッキンの劣化は、蛇口の閉じ部分が正しく密閉できず、水漏れや空気の混入が原因で音が発生する場合があります。
これらの問題に対処するためには、まず配管の固定が適切に行われているかを確認し、必要に応じて固定具の追加や調整を行います。
ウォーターハンマー現象に関しては、専用の防止器具を設置することで衝撃を和らげられるでしょう。
また、パッキンの劣化が原因の場合は、蛇口のパッキンを交換することで解決可能です。
「ドンッ」という音
「ドンッ」という音が水道から聞こえる場合、その多くはウォーターハンマー現象が原因です。
ウォーターハンマー現象は、蛇口を急に閉めた際に水の流れが突然止まり、その衝撃で管内の水が壁に衝突し音が発生するものです。
これは、とくにシングルレバー式の蛇口や自動で止まる家電製品に見られる現象です。
対処法としては、水道の元栓を少し絞ることで水流の勢いを弱める、蛇口を閉める速度をゆっくりにするなどが挙げられます。
また、専用の防振材を設置することで、ウォーターハンマー現象による衝撃を吸収し、音を軽減することも可能です。
対処法を適切に行うことで、「ドンッ」という音を効果的に減少させ、快適な生活空間を保てます。
自分で対処できない場合
水道からの異音に頭を悩ませた結果、自分で解決できないと判断する場面は誰にでも起こり得ます。
このような時、専門の水道修理業者に依頼することが最善の策となりますが、その業者の選び方には注意が必要です。
信頼できる業者を見極めるためには、まず複数の業者から見積もりを取り、サービスの質や対応の速さ、そして費用の透明性を比較検討することが重要。
また、緊急を要する修理ではない場合は、早朝や深夜の対応を避け、追加料金が発生しないか事前に確認することも大切です。
最終的には、アフターフォローがしっかりしている業者を選ぶことで、安心して修理を任せられます。
自分で対処できない場合に適切な業者選びを行うことは、問題を迅速かつ確実に解決へと導く鍵となります。
水道の修理を専門業者に依頼した場合の費用相場
水道の修理を専門業者に依頼した場合、費用はトラブルの種類や作業内容によって大きく異なります。
たとえば、蛇口のパッキンやスピンドルの交換では約5,000円~15,000円が相場とされています。
一方、漏水箇所の特定や複雑な修理が必要な場合、費用は数万円に上ることもあるでしょう。
また、緊急性が高い修理や深夜の作業では追加料金がかかることも。
修理費用を抑えるポイントは、複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や保証を比較検討することです。
水道から水を出すと音がする原因は主に3つ
水道から水を出す際に発生する異音にはさまざまな原因があり、それぞれに適した対処法が存在します。
ウォーターハンマー現象やパッキンの劣化、断水後の異音など、異音の原因を理解し、対処することで、大きなトラブルを未然に防ぐことが可能です。
また、「キーン」「ゴボゴボ」「シュー」「ブーン」「ガタガタ」「ドンッ」といった異音の種類に応じた対処法を知ることも重要です。
自分で解決できない場合は、専門業者に依頼することで、安全かつ確実に問題を解決できます。
水道の修理費用には相場がありますが、定期的なメンテナンスと早期の対応が、最終的な費用を抑える鍵となります。
おおいた水道職人では、水道局指定店として水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。24時間365日受付・ご訪問を行っているので、今すぐ相談したい場合もお気軽にご連絡ください。
監修者
主任
藤本 久幸
《略歴》
弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを修了し、高度な技術と知識を身に着け年間約800件の現場で対応を行う水回りトラブル解決のエキスパートである。
実際に様々なトラブルの対応を行った経験から水回りのトラブルでご家庭で実践可能なことから、トラブルを予防するために行えることをお届けしたいと思っています。
大分のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「おおいた水道職人(大分水道職人)」